アメリカの社会哲学者・港湾労働者、エリック・ホッファーの自叙伝を読んだ。
アメリカを浮浪者の様に流浪しながら職を転々と換え、単純労働者に身を置きながら余暇を図書館での読書と思索に捧げる。
昼間は汗を流しながら労働し、考え抜き、そして夜に執筆する。
働く事で頭の回転が良くなり、出会う人との会話の中で、ヒントを見つけるという。
自身は40歳で死ぬと考え、金が尽きたら仕事をして、その間に、読み、勉強し、歩き、食べる。
行間から伝わる男くささやオプティミズムが魅力的だ。
一度、自殺を考えたが、思い止め、アメリカ放浪者となる。
カルフォルニアのどでかい大陸から発散される楽天さがそうさせたのか?
出会う人々はどちらかと言えば、肉体労働者、ブルーカラーの移民、外国人達だが、そこでの会話に人情や心がある。
不安定な状況下の人々の持つ悲哀や寂寥、孤独が垣間見れるがまた、別れがあり、出会いがある。
もう死んでる人だが、面白い奴なので何冊か彼の著書を読んでみようと思う。