真夜中のドライブ。
大阪から神戸までを下道で蛇行しながらダラダラ帰る。
幾つもの信号を通過し、幾つもの橋を渡り、幾つもの街灯に照らされ、幾つものタバコの吸殻が溜まる。
道路標識はいつもの様に寡黙に案内の役目を果している。
深夜営業の飲食店の灯が無欲な振りをして華やいでいる。
舗道を歩く人は前かがみに何かを見つめる。
随分時間が経過して、家路に近づくと退屈な気分になる。
暇つぶしのドライブに満たされるものは初めから無いことをまた知る。
何度読んでも記憶に残らない小説みたいな弱々しさが残る。
Lost WAY OF THE NIGHT