2.27.2009

No name.

道徳の語る程の聖人君主でない俺は、言えた話でないが、モラルハザードが国家の衰退の原因の一つにあると思う。
高度経済成長の過程において、オヤジ世代の人々は万能感や成長感、向上心や未来に対しての基本的楽観があった。
少なくとも、ダイナミズムに満ち溢れていた。

物質文明の繁栄が精神衛生にも大きく寄与していた。
解りやすいと思う。どんどん生活が良くなる人生。
そして、生活物資が一巡し、ほしい物が無い時代において、強い精神があればよいが、茶の間の民主主義の喧伝に巧妙に精神をメルトダウンされてしまう。
日本の生活環境において、全ての取り巻く環境が牙を抜き、怒りを忘却させ、真実を過剰包装でラッピングした形で言葉の誤魔化しで意識化に刷り込んでゆく。
実に、見事だ。
洗脳大国JAPAN。
物質生活に満足させられる。
しかし、何かが違う。きっと違う。
その何かは、本能的、直感的示唆として、俺の魂の中で連呼する。
誰もが持ち合わせる激情か?
俺の精神錯乱か?
精神異常か?
どうだっていい。
俺は自分の心底からこみ上げる激情に無性に真理を感じる。
それは、混迷、閉塞、見かけの平和に渦巻く不吉な色をした逆説。
人間の深層心理における慟哭。
今や日本や先進国にある霧のような空気でない。
確実にある不確実な絶望。

オバマの演説にアメリカ人が狂喜乱舞するのは強く理解できる。
きっとこの混迷混沌を切り抜けるのも感情的、人間的行動や理想しかない。
オバマ演説はレトリックに終始した、表層的スピーチしてはいけな。
無責任な冷笑主義はいらない。
日本にもこんな政治家がほしい。
少なくとも、理想や愛や未来について語るリーダーが。
資本主義の崩壊や金融危機に端を発した恐慌でなく、経済を軸にしたパラダイムシフトが本格的にこの2.3年に起きると思う。
幾つかの希望のピースをかき集め新しいパズルを組み立てる作業に冷や水を掛けるのは簡単だ。
しかし、ポストオバマが無い今。
オバマ改革をなくして世界は後退や絶望しかない。
舵取りは歴代大統領の数名分に匹敵する困難さである。
この不況は整理整頓の時期にある。
そして、次は、アメリカの本気が世界をプラスに加速化させる。
それは、強い政府、賢い政府、効率的政府の後である。
面白い時代に生きる時代の証人として、リアルにこの時代を検証し理解し咀嚼し発言したい。