12.29.2009

時代への提言

アメリカは世界の先進国の中でも更に先を進んでいる国である。
それは、金融、経済、政治のみならず、根幹の民主主義、自由主義、資本主義においてダイナミズムがある。

直感で40年は日本先を進んでいると思う。
今の40年は情報量にしてどれくらいのビット数になるだろうか分からないが・・・
そして、アメリカは良い事も悪い事も両極端でありある意味、徹底性がある。

今回のサブプライムローンの焦げ付きに単を発した金融危機は何も全く解決されていない。
寧ろ隠蔽工作を世界中の政府、金融業界、財界、メディアを使って安心を喧伝している。

こんな時は、現実主義や懐疑主義など思考法が重要である。
CDSの損失額の確定は未だに不確定で不透明だ。

俺はアメリカの後、中国が覇権を握るというストーリーは簡単に頷けない。
理由は中国は民主主義国家でなく、中国共産党の独裁であり所得格差、情報格差、民族問題、領土問題など大矛盾を国内に孕んでいるからだ。
とてもじゃないが、中国自身が世界覇権を愉しむゆとりがない。

アメリカは栄枯盛衰の歴史の法則に結論的には当てはまるだろう。
その凋落は過去の帝国とは違う流れになるかもしれない。
理由は現代社会が経済的、情報的、にグローバリズムが進みリンケージしているからだ。
そして、過去無いぐらい、民主主義が広がり、貧富の差もありながら、環境問題などの人類共通の課題も抱えているという時代性がある。

それが、過去の軍事力のみを軸にした帝国(イギリス、スペイン、ローマなど)を取り巻く時代背景を違いである。
また高度に発達した自由主義の中でアメリカは多数の有能な人材を輩出した歴史がある。

日本で暮らすとアメリカ視点に加工された情報の洪水に溺れる。
日本は敗戦後、ソ連でなく、アメリカ支配で恩恵を受けたという論調が根強い。
それは、概ね正解だろう。
そして、その大国アメリカは今、最大の危機に瀕している。

個人的にはアメリカは大好きだ。
魅力の在る人物が多いのが、その理由だ。

しかしアメリカは今、経済的破綻のカウントダウンを先送りにしながら迷走している。
急速に進むドル離れの中で、離れ業は昔の戦争経済とはいかない。
アフガニスタンへの軍事侵攻での経済の建て直しは経済効果や支持率の問題、などで無理だ。
俺が世界の支配者やリーダーでは勿論ないが、ガイトナー、バナーキン
、オバマ、ヒラリー、ロックフェラー、ロスチャイルド、サルコジ、プーチンの立場ならどうするだろう考えてみる。

勿論、IQの低い頭脳で考えるので分からないが正直な答えだが・・・
それでも言わせて貰えば自分なら、金融規制を引き、負債額の確定を明確にして、不良債権を国際協調で帳消しにする。
そして、人類の理想社会としての希望が大切なので、貧富の差を是正し、初等教育と民主主義
を世界中に普及させる。
そのアプローチは時間が掛かるが何度も国際会議を開催し利益と利害の調整を行う。
それは最終100年かかる知れない。
しかしながら目指す意味は大いにあるだろう。

国際政治の舞台に善意は無用無意味と足元を救われかねない。
リアリズムが何度も殴りかかるだろう。
俺自身も臭いセンチメンタリズムは唾棄すべきだと思う。

憎悪に満ちた裏切りと悪徳の世界は、負の連鎖でしかない。
平和は退屈で、怒りや戦争は刺激的だ。
これからも何度も何度もバブルの崩壊による恐慌や戦争、テロもあるだろう。
今回が最大級じゃないかもしれない。

アメリカの研究をしアメリカだけじゃなく、世界のどこでもモラルの崩壊は高い代償がつくと感じる。

モラルの共通化、概ね人類が冷静である場合同じ価値観に落ち着くはずだと思う。
モラルは宗教、思想、文化を超え、モラルデモクラシーとして自由主義と資本主義と民主主義の中間的バランス感覚として効を奏する時代が到来する。

つらい時じゃないと世界の首脳は集まらない。
極めて人間的な時代がこの2009年だと思う。

もう2009年の残り時間は少ない。
来年はどんな年となるだろう?
今年学んだことはとても多い。
これからも悪い頭を酷使して俺は考え続けて生きたいと思う。