2.28.2010

the end day of Feb.

金融危機の処理はどこまで進んだのであろうか?
そもそも金融危機における損失額の確定がなされていないまま、若しくは公表されていないままの損失の相互相殺を闇で国際的協調の中で各国の中央銀行や大手金融機関がグルになって税金で穴埋めしてきた。
米国債の保有が中国が12月末の段階で世界一という公表を米国財務省がした。
疑問である。
なぜこの時期に?中国への懐柔策か?本物の統計数字なのか?ティモシー.ガイトナーの指示なのか?
もし本物の数字であったとしても米中の水面下での確執は今後、混戦してゆくに違いない。
中国側としてはドルの信認の低下に寄る資産価値の低下、富の分散投資、台湾への米国の武器売却、グーグル問題、ダライラマとオバマ会談などがある。
また中国国内問題としての国民の所得格差による内紛や不満の矛先としての対外的仮想敵国としての強行姿勢としてのアメリカのプレゼンスがある。
中国の中でも富裕層のエリートは冷静に国際情勢を分析しているが一般国民は中国共産党と同様にアメリカへの不信が渦巻いている。
アメリカ自身は中間選挙を10月に控え、保護主義色を濃厚にしている。
中国には米国債をさらに買わせたいが中国自身が言う事を聞かない。
日本も普天間問題などで中途半端な態度に終始している。
アメリカの民主党の求心力やバラク.オバマの支持率が急速に低下する中、アメリカ国民に分かりやすいメッセージとしての対外的強硬姿勢が必要である。
日中同時米国債売却を起こしたら世界恐慌は明日からでもスタートを切る。
借金型経済のアメリカが住宅バブルの崩壊で天文学的な借金を世界中の金融機関や資産家とともに共有している。
この清算処理は最低でも10年は続く。
2020年までは暗いトンネルの中で試行錯誤した世界経済が進行してゆくだろう。
先進諸国の同時少子高齢化、後進国の人口爆発、ブロック経済化、BRICS,VISTAなどの新興勢力による反米路線の拡大など複雑多岐にわたる国際情勢において視界不良である。
米ソ冷戦の終結以降、大きなパラダイムシフトの渦中に現代人は生きている。
大きな揺らぎの中で現実の力学とバランス感覚と物理の法則と自然の摂理と人間の進歩と後退の中で少しづつ進路が明確になる。
今年は一月ごとに区切りが明確になる一年であると予測する。
3月に起こる世界的な火種は金融くずれと米中関係の悪化、そこにギリシャ財政危機に端を発したEUショックかもしれない。
因みにトヨタショックは長引かないと予測する。
しかしそれはトヨタの態度、事後処理に掛かっている。
大所高所から国際情勢を分析してだダイナミズム思考で日々の世界を洞察してみようと思う。