12.19.2008

12月の冷たい風。

この秋、5回ぐらい風邪をひいている。なかなか治らない。オンボロコートを身にまとい、擦り切れたマフラーを首に巻き、新しい手袋を買って、防寒スタイルにしているが治らない。
銀杏並木の枯葉が足元で風に踊り、冷たい空気が体をすり抜ける。
12月は俺の誕生月であり、年の瀬の多忙感が子供の頃から好きだった。
最近はあまり年の瀬における気持ちの高揚感や終息感を感じないのは俺だけじゃないだろう。
けれど、終わりと始まりが来る年の瀬はなんともいいもんだ。
100年に一度の大不況の始まりと金融バブルに湧いた好況の終わり。
アメリカはゼロ金利政策をとり、追加経済対策、ばら撒き公共事業をして、景気を何とか支えようとしている。
根本の矛盾を正すことなく、処方箋を引いても数年して禍根が再発、再浮上して別の形の資本主義の矛盾を露呈するだろう。
通貨と生産物の等価交換という経済の基本原則。
金融としての資金集めにより、投資をして、利益を最大化する。
これだけなら矛盾は無い。バブル的価値を付け、詐欺的取引でファイナンシャルエンジニアリングがどうのこうのと言い出し結局、価値の無いアメリカ版住宅バブルを生み出した事の関係者の責任追及と犯行の明確化をして再発防止を打たないと、意味が無い。
アメリカは来年半ばに景気後退は脱出できるという。
俺は12月の冷たい風が来年の真夏でも吹き付ける恐れがあると思う。