2.16.2009

不況のパンデミック

日本の産業構造は外需依存の輸出経済が製造基幹産業において主である。
世界同時不況においては、輸出の伸び悩みがGDP、雇用、景気に直結している。
その中で、GDPの6割を占める個人消費も減退している。
これは、マスメディアでの不況の喧伝活動が功を奏している。
不況をトレンドとして、流行らせている事に世界経済の不況とは違う側面で消費を落ち込ませるアクセルになっている。
まさに、不況のパンデミックである。
この新型インフルエンザは人工的に作られたメディア作成の不況情報扇風機の様でもある。
次なるヴィジョンを新聞、TVが主導で作ることなく、また、その気概や希望の構築に力を貸すことなく、不況情報と馬鹿バラエティ番組の垂れ流しし終始している。
日本の国内において、社会保障の不信感や、格差問題の矛盾の放置、税の公平性、官僚の散財、今後の生活の不透明感を残したまま、円の独歩高による国民への還元も無く、底なしで天井が低く、左右の感覚も窮屈になっている部屋の中で窒息寸前の青色吐息国家である。
これで、定額給付金で金を使え、消費税を上げる、など精神錯乱経済政策のブラックジョークな国政にどんな呑気な人でも危機感を感じずにいられない。
少なくとも、過剰な不況情報を止め、少しはヴィジョン構築や突破口となる、新型、未来型の政策を国民にメディアも政治家も提示すべきである。
今現在も日本は1400兆の個人資産があり、貯金も持っている人は持っている。
使えるお金がありながら、不況話に花咲かせ、ダラダラ時間を浪費しているように思えてならない。
ならばいっそ、住宅取得、住宅関連消費を完全無税にし、引越しにつながる家電、消費財も消費税なしにして、経済を動かしてはどうか?
高校まで完全義務教育の無料化し大学改革をして、特許、論文の質と数で競争させ補助金の増減を決め、高度情報、教育社会。高学門社会にし、世界で通用するスキル、学問、研究開発に力をいれ、日本でしか作れないブランド、アイデア、技術、情報を持ち、インテリジェンスヒューマンリソース国家として、21世型、新社会像を生活大国の枠を堅持しながら、構築する。
ボトムアップとトップアップを両立する。
既存の利権を破壊しなければ実現不可能だが、人口規模1億でインフラが整い、識字率が高く、勤労意欲もある日本ではま成せる政策が国単位でかなりあり、金も時間もある。
単純労働から脱却し、オリジナリティのある商品、サービスを連発する。
今現時点では、欧米より日本は個人の自由意識が低い分、自由社会の到来に可能性として低い。
実現の為には、個人の余暇、自由と共に自己責任意識の普及や課題が沢山ある。
緩やかなパラダイムシフトを好む日本人気質としては他者との強調に重心に置きながらだと思うが、それも良い。
まず、もう一度、社会的弱者の救済を教育や職業斡旋をして雇用を作りながら、新しい需要、ニーズを構築してゆく。
知識社会において、ありふれた衣食住だけでなく、精神、文化、教養、などの無形消費に軸を置きながら、精神的充足感の拡充を広範囲において実現できる理想を構築しなければならない。
アメリカほどの極端な格差社会でなく、がしかし、能力と努力と才能で自由に生きられる、そして。sy快適落伍者にもチャンスを与える。
罰すべきは五体満足でありながらに働かないニートに課税し、社会的制裁を加える。
勿論、病気は仕方ないが、手厚い保護と底上げをして、意欲格差をなくし、チャンス到来社会を構築する。
文章で語るは簡単だが実現に障壁がある。
自分だけ豊かでも面白くない、けれど豊かになる為の努力を払わないのは本人の毒になり勘違いや不幸の原因になる。
人間は実に単純でありながら、難しい生き物である。
楽して幸を得たいが、貪欲であり、満足を忘れ、傲慢になり、獲得の実感、幸福感を永続的に持てないからだ。
頑張る人と頑張らない人の格差は当然であり、バランスや匙加減が難しい。
一方、格差は時間と共に拡大化する。
自然の摂理では、格差、違いは許容範囲があり、ある臨界点でバランスを失うと地震や噴火のように爆発を起こす。
感情を持つ生き物、人間もそうである。
キーワードのバランス、これが難しい。
この金融危機も貪欲金融資本家の限界無き、金融工学が生み出した。
不況のパンデミックはまだまだ継続されるだろう。
何を持って、希望を持ち、生活を守り、生きてゆくのか、一部のエリートの議論でなく、この地球に生きる全ての人間の命題である。
経済は人間において空気、や水、食事と同義語である。
経済の効率化、合理化と人間の幸福。
バランスをどこで、保つかがいずれにしても大切である。